美容室経営の「仕組み化」については多数のご相談をいただきます。
そもそも仕組みづくりは何かと言うと、
「いつ、誰がやっても同じ成果が出せる」
ような状態を下準備として整備しておくことをいいます。
いまいちピンとこないかも知れないので、今回は
「美容師個人の能力に依存しない美容室経営」
の考え方を3つほどあげたいと思います。
美容師個人の才能に頼らない
美容師個人の実力にはどうしても差があります。
もちろん、能力があるスタイリストを増やすことは大切です。
しかし、まだ能力が低いスタイリストでも成果をあげる方法を考えたほうが、より経営は安定します。
能力が低い美容師が成果を出すためのレールづくりに取り組むことで、より経営は仕組み化されていくことになります。
美容師個人のモチベーションに頼らない
やる気というものはどうしても「水モノ」です。
人は、モチベーションが上がる日もあれば、下がる日もあります。
むしろ無理矢理やる気を上げればあげるほど、下がるときの波も大きくなってしまいます。
大事なのは、「意思の力」ではなく、「仕組みの力」に頼ること。
スタッフのやる気の波による成果のバラツキを防ぐことが大切です。
美容師個人の記憶力に頼らない
覚えることに頭を使うならば、考えることに頭を活用したほうが成果はあげやすいと考えます。
メモをとらせたりプリントで残したり、または要点をPDFにまとめてPCに保管するなどで、記憶力に頼らずにカタチに残すことを常に意識していきます。
伝えたいことはそのまま書き出し、マニュアル化してしまいましょう。
それが仕組みとなっていきます。
ちょっと残酷な話に聞こえますが、安定している会社は、あらゆる仕事に「仕組み」を取り入れています。
一流企業の社員は、学歴はよいかも知れませんが、全員が「一流の能力」を持っているわけではありません。
一流の会社は、個人の能力に左右されないほどの「仕組み」こそが一流であるとも言えるのです。
福島県内で9店舗の美容室を運営。 社員の平均月収は35万以上、離職率5%以下を維持。 2015年〜現場を引退し、美容室経営はリモート化。 現在は主に美容室経営のコンサルティングサポートをしている。 著書「脱・職人経営」はアマゾンレビュー200件以上で韓国でも翻訳された。