こんにちは。”地方ミニマム経営”の坂本(@hiroki8280)です。
今回は、美容室における価格設定についてのお話です。
美容室を開業する時にはメニューを作成し、価格を決めます。
では、価格を決定する際の基準はどこにあるのでしょうか?
・以前働いていた店の価格より少し安く(高く)
・同じエリアの美容室の価格より少し安く(高く)
このように、曖昧な根拠で何となく決めてしまうと、実はとても危険です。
他の美容室との比較で決めるべきではない理由
実は、私自身も開業時に価格を決めた基準として以前働いていたサロンの価格を基準にカット価格を4000円に決めました。
その理由は単純で、他に根拠が見当たらなかったからです。
開業してから3ヶ月たった頃には予約も埋まり始め、売上自体は徐々に伸びていきました。
しかし、体感では忙しいものの、この先スタッフを雇用した時に
・週休2日
・1日8時間労働
・最低でも80万の生産性
・社会保険完備
このような働き方を実現し、さらに利益を出していけるかと考えた時に、そのままの価格設定では難しいという判断をしました。
今までの美容業界では社会保険未加入や長時間労働が当たり前となっていて、その条件で成り立つ価格設定だったということになります。
その時代が変わりつつある今、雇用環境を整備することを前提とした利益体質にしておく必要があります。
美容室の価格設定に関する2つの大きな勘違い
美容師として働いていると職人の考え方になりやすく、価格を変えるという発想になりにくいです。
さらに、それまで美容室で働いていた時の感覚から
・他店より少し安いと集客しやすい
・一度決めた価格は変えられない
このように思い込んでしまう事があります。
もし、今現在
・思ったより売上や利益が伸びない状況であったり
・スタッフを十分な待遇で雇用する事が出来ない
このような状況であれば、まずメニュー内容と価格を見直してみることをおすすめします。
美容室のメニュー価格を変える事への抵抗感
とはいえ、価格を変える事に対しての抵抗感は必ず出てきます。
「高くなったら今のお客様を失客してしまうのではないか」
このような事が頭の中でよぎるからです。
では、ここで自動販売機の例を見てみましょう。
以前、自動販売機のジュースは100円でした。
今現在は、120円〜160円 に上がっています。
観光地やテーマパークの自動販売機では200円のものもあります。
しかし、昔と変わったのは価格だけではありません。
その頃と比較すると、単純にジュースの種類が増えています。
さらに、100円だった頃と違い、蓋が付いている缶や、ペットボトル、小さいペットボトルなど提供するカタチも変化しています。
自動販売機だけでもここまで価格や提供するサービスの内容、カタチが進化しています。
自動販売機の他にも、世の中にはシーズンや曜日によって価格が変わるサービスもあります。
さらに、年齢や性別によって価格が変わるものもあります。
新しいアトラクションができる度に価格が上がるテーマパークもあります。
このように、価格ではなく、「価値」を提供するという風に考えると、価格を変える事に対しての心理的ブロックは外れやすくなります。
つまり、既存のお客様に対しては価格を上げるという事よりも「新しい価値や喜ばれるサービスを作ってそのサービスを紹介する」というスタンスで良い事になります。
美容室でメニュー改正をする時は
新規集客において、新しいサービスに価値を感じるお客様を集める事が出来れば、失客を恐れる事なく、結果的に客単価が上がっていきます。
このように、価格はもちろんのこと、それに伴うサービスの枠組み自体が大きく変わっていき、従来にはない新しい価値を提供していく努力が必要ではないでしょうか?
メニュー改正の手順としては、メニューの再構築(構想の段階)は素早く行い、実行の段階は計画的に行っていくことがポイントです。
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36歳で長野県へUターン開業してから半年経った頃、思い描いていた働き方とは程遠い状態に気付き、経営を学び、改善を行う。メニュー、リピート、雇用、マネジメントの仕組みを実践し、経営を学んで2年で客単価8000円→15000円、リピート率90%以上、クーポンサイトからの脱却、求人問い合わせが来る状態を作り、自分自身のサロンワークを半分に減らす。自らの経験を元にした経営のオンライン講座LBA(Local salon Business Academy)主催。